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潮干狩り大特集

熊野古道


熊野三山
 熊野三山とは本宮大社、速玉大社、那智大社の総称である。三山の神々は、もとは別々の発祥と信仰を持っていたが、十一世紀には一種の宗教連合体を形成するようになった。神道・仏教・修験道が融合した熊野三山に参詣する目的は、現世の利益と来世の安楽を併せて願い祈るところにあった。熊野の神は、老若男女や貴賎を問わず、重病人の参詣さえも受け入れている。平安時代末期頃には爆発的な熊野詣の現象が生じ、全国各地に熊野権現は広まっていった。


二木島峠(にぎしまとうげ) 逢神坂峠(おおかみざかとうげ)
二木島峠 逢神坂峠

 緩やかなハイキングコースである。逢神坂峠の前後は少し急だが、苔むした石畳道が風情を醸している。
 逢神(おおがみ)の名の由来には、かつて伊勢の神と熊野の神がここで出逢われたからとか、昔は峠にオオカミが出没し旅人を困らせたからとかの話が伝わる。
 周辺には、二木島の鯨供養碑やキリシタン灯籠、新鹿(あたしか)には南紀を代表する海水浴場などがある。
 キリシタン灯籠は、江戸時代の初め、長崎から捕鯨に来て海で亡くなった息子の供養のため、父親がここに運んだものと伝わっている。
 二木島のすぐ北に太古の勇壮な神話が残る楯ヶ崎がある。楯ヶ崎は後の神武天皇が東征の折り地元の女帝ニシキトベと激しく戦ったと伝わる岬であり、時間が許せばぜひ立ち寄りたい雄大な歴史ロマンの舞台である。

二木島峠・逢神坂峠へのアクセス
 JRなら二木島駅か新鹿駅から。
 二木島駅から徒歩なら駅のすぐ北隣りに登り口がある。古道は途中のキリシタン灯籠を登り詰めた辺りでR311号と合流する。新鹿寄りに200mあまりで再び二木島峠への登り口が現れる。車なら大泊の分岐点からR311号へ入り約30分で二木島駅へ。
 新鹿駅から徒歩なら新鹿の海岸を右手に見ながら湊川橋を渡り、庚申堂(こうじんどう)の前を左手に折れると登り口となる。R42号の大泊分岐点から新鹿までは車で約15分。
 二木島駅から新鹿駅まで徒歩約2時間20分、約4kmの行程となる。

二木島峠 逢神坂峠


波田須の道(はだすのみち) 大吹峠(おおぶきとうげ)
波田須の道 大吹峠

 波田須は鎌倉時代の造りと伝わる石畳が残る。大振りに敷かれた石は苔むし、重厚な趣を見せている。
 大吹峠の青々と茂った孟宗竹林の中、風が創る笹のざわめきを聞きながら歩く石畳道は別世界である。
 周辺には、秦の始皇帝の命を受け、当時不老長寿の妙薬とされた天台烏薬(てんだいうやく)を探しに出かけた徐福(じょふく)が上陸したと伝えられる磯と徐福の宮がある。
 大泊(おおとまり)海岸の南には、国の名勝天然記念物の鬼ヶ城もある。

波田須の道・大吹峠へのアクセス
 JRなら新鹿駅か波田須駅又は大泊駅から。
 新鹿駅から徒歩ならR311号を波田須方面へ。車ならR42号の大泊交差点からR311号に入り、波田須神社前の案内標識のある登り口まで約10分で着く。
 大泊駅から徒歩ではR311号に入るとすぐに大吹峠への案内標識が導いてくれる。車ならR311号の波田須小公園の登り口まで進むこともできる。
 新鹿駅から徐福の宮、波田須の道を経由し、大吹峠を越え大泊駅まで徒歩約2時間50分、約5kmの行程である。

波田須の道 大吹峠


松本峠(まつもととうげ)
松本峠

 最近になって峠の地蔵前から鬼ヶ城センターに下る周遊ルートが整備された。
 峠には、足元に小さな穴のあいた地蔵さんが立っている。この穴は峠道で、鉄砲撃ちが地蔵さんを妖怪と間違えて撃った弾の跡と伝わっている。
 周辺には、日本の渚百選に選ばれている七里御浜があり、峠近くからは遥か和歌山県新宮市や太地町までを望むことができる。
 神話にまつわる話も多く、日本最古の神社と伝わる花の窟(いわや)神社や産田(うぶた)神社、獅子岩も近い。

松本峠へのアクセス
 JRなら熊野市駅か大泊駅。
 熊野市駅から徒歩なら市内の商店街を抜けると、木本からの登りとなる。車なら木本のR42号に古道の案内標識がある。峠からはR42号の大泊バス停へと下ることになる。
 大泊駅から徒歩では、R42号を鬼ヶ城方面に歩くと途中に古道の案内標識がある。車なら鬼ヶ城の有料駐車場が便利。
 熊野市駅から松本峠を経て大泊駅まで徒歩約1時間20分約3kmの行程。

松本峠


横垣峠(よこがきとうげ) 風伝峠(ふうでんとうげ) 通り峠(とおりとうげ)
横垣峠 風伝峠 通り峠

 熊野市有馬の花の窟神社前で浜街道から分岐し、熊野本宮大社へと向かうのが本宮道である。風伝峠は、本宮道と奈良方面へ向かう北山道が合流し、熊野の海辺の人や物資が行き交う輸送や戦略上の要所でもあった。
 横垣峠には水壷地蔵や坂ノ峠の石畳、風伝峠には法界塔など史跡も多い。通り峠には子安地蔵が残る。
 周辺には、丸山の千枚田や国指定史跡の赤木城跡などがある。
 丸山の千枚田は通り峠を下るとすぐ目の前にあり春から秋にかけて稲の季節には、見事な棚田の景観を目にすることができる。
 御浜の阪本は紀州犬発祥の地として知られる。

横垣峠・風伝峠・通り峠へのアクセス
 JR熊野市駅から、神木(こうのぎ)の杉山バス停が御浜からの起点。車ならR311号を紀和町方面に向い杉山バス停の先、なかよしステーション神木から右折すると横垣峠の登り口は近い。熊野市駅から神木までは車で約20分。
 R311号の風伝トンネルを抜け、すぐ右折すると通り峠の登り口となる。そのまま進むと矢ノ川大平のバス停。ここが紀和からの起点である。
 杉山バス停から矢ノ川大平バス停まで徒歩で約4時間、約10kmの行程。

横垣峠 風伝峠 通り峠


浜街道(はまかいどう)
浜街道

 熊野市の木本から七里御浜を海沿いに南下し、熊野速玉大社や西国巡礼の一番札所である青岸渡寺(せいがんとじ)、熊野那智大社へ向かう浜辺の街道である。花の窟神社前で熊野本宮大社に向かう本宮道と分岐する。
 浜街道には巡礼供養碑や六部の墓など往時の熊野詣の苦労を偲ばせる碑や一里塚、梶鼻王子跡など史跡が残る。浜街道は、一部でR42号と重なることはあるが、紀宝町の井田まで雄大な熊野灘の渚を南下する散策路となっている。
 周辺には、獅子岩や花の窟神社などがあり熊野速玉神社も近い。
 花の窟神社は日本最古の神社とされる。ご神体は大岩でイザナミノミコトを祀る。熊野は神話の宝庫である。

浜街道へのアクセス
 北の起点であるJR熊野市駅から海側に真っ直ぐ歩くこと約5分で、南北に長い七里御浜の渚にでる。
 御浜町の「道の駅パーク七里御浜」まで進むと行程のほぼ中間。JRは阿田和(あたわ)駅が近い。
 紀宝町の成川の渡し跡が南の起点。JRは新宮駅からとなる。
 熊野市駅から新宮駅まで徒歩約9時間、延長は七里の名の通り約26km。御浜の「道の駅パーク七里御浜」は駐車場もあり、行程を二分するには丁度よい。

浜街道


川端街道(かわばたかいどう) 熊野三山(くまのさんざん)
川端街道 熊野三山

川端街道 熊野三山

 熊野川は国内で有数の多雨地域を流れる川である。エメラルドグリーンに輝く豊かな流れに沿う街道は独特の趣がある。でんし帰りには、垂直にそそり立つ川沿いの岩壁の下に石畳が残っており、往時の難所が忍ばれる。楊子(ようじ)薬師堂は正式には頭痛山平癒寺(ずつうさんへいゆじ)。

熊野本宮大社
 国生みの神とされる伊邪那岐大神(いざなぎのおおかみ)や阿弥陀如来である家津美御子大神(けつみみこのおおかみ)が奉られている。家津美御子大神は、未来のご利益をかなえるとされる。社はかつて熊野川の河原にあったが、明治22年の洪水で一部流出を免れ、現在の地に遷された。

熊野速玉大社
 過去の業を落とすとされる速玉之男神(はやたまのおのかみ)を奉る。もとは神倉山に奉られていた神を現在の地に遷し、それ以来、神倉山の元宮に対して、新宮と呼んだという。目を引く朱塗りの拝殿は明治16年の消失後に再建された。

熊野那智大社
 千手観音である夫須美神(ふすみのかみ)を奉る。夫須美神は伊邪那美大神(いざなみのおおかみ)ともいわれ、現在の業を落とすとされる。万物の成長や育成を司り、農林、水産、漁業の守護神であり、縁結びの神様としても崇められている。

川端街道へのアクセス
 JRなら新宮駅から。紀宝町の乙基(おとも)の渡し跡から紀和町の楊子薬師堂まで熊野川に沿う格好のドライブコースとなっている。距離は約20km。ほとんどが県道として整備されたが、古道の面影を残す箇所や史跡が点在する。

熊野本宮大社へのアクセス
 JR新宮駅から本宮方面行きバスで本宮大社前で下車。約1時間20分。

熊野速玉神社へのアクセス
 JR新宮駅から徒歩約15分である。

熊野那智大社へのアクセス
 JR紀伊勝浦駅から那智山行きバスで神社前下車、徒歩約15分である。


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協 力:東紀州地域活性化事業推進協議会(紀北事務所・紀南事務所)
熊野古道に関するお問い合わせは
紀北事務所:TEL 05972-3-3434
紀南事務所:TEL 05978-9-6172

ホームページに関するお問い合わせは三重インターネット協議会
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